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- pan-farm
- 2月19日
- 読了時間: 2分
最近、「ありがたいなー」と思うことが増えました。
「それ、歳取った証拠だよ」と言われ、プンプン。そんなんじゃないんだよなーと思う初老のオジサン。
「ありがとう」と「ありがたい」、似てるけどニュアンスがちょいと違うと思いません?
「ありがとう」は他人とか外に向かって発せられるけど、「ありがたい」は自分の内なる感情を表しているというか。
「ありがとう」は自分が言う時も言われる時も、その場面で言葉の重みに違いがあるような気がするね。ビジネス上サラッとした慣例的な「ありがとう」もあれば、心からの「ありがとう」もあるし。中には「ありがとう」が言われたくてフントーしているちょいと痛々しい人もいたりね。
対して「ありがたい」と自分の感情が振れる時は、あまりその言葉の重みに違いがないような気がします。
例えばこの時期。
自分で調達した薪や知り合いの大工さんや解体業者さんが持ってきてくれた廃材で暖をとる。森から切り出された木や解体され廃材になるまでの物語を想像したり、自分の手でそれを切ったり割ったり処理して運搬したことを想い返しながらその炎を眺めている時、何物にも変え難いなんとも「ありがたい」という想いに至るのである。
ついでにガスも使わずに、薪ストーブの上で売れ残った野菜なんかを調理して頂く時、これまた何倍も「ありがたい」と思う。
プロセスやハードルがいくつもあって、その先に行き着いたり手にしたものは本当に「ありがたい」のだ。Easyなもので溢れかえってる世の中だから余計にね。
敬意や感謝って、こういうことの積み重ねや連続の先に生み出されるのかなーと。
先日も売り物にならないタマネギを大量にスライス。そこにバターを加えて、途中白ワインなんかも少し足して。

飴色になるまで1時間半。

水、ブイヨン、ローリエ、塩、胡椒なんかを加えてスープ状にしてココットに入れ、バケットにニンニクを擦り付けトースターでカリカリに焼いたものを乗せ、その上にとろけるチーズ。200℃のオーブンでグツグツと。オニオングラタンスープの出来上がり。

実に「ありがたい」一品である。
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