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えっーと、今日は面白い動画も話もないので、長くなるのでめんどくさい人はスルーしていただいて結構です。
世の中に「有機」とか「オーガニック」とかという言葉が浸透して随分経ったと思うけど、
言葉としての「有機」「オーガニック」の定義はここでは長くなるので触れませんが、皆さんの住む町のスーパーにはどれほどの「有機」「オーガニック」の野菜が並んでますか?
首都圏、大都市の状況と函館のような地方都市(人口がついに24万人を割ったそうだ)とでは全然違うと思うけど、函館に関しては言えば一部のスーパーに本当に小さく「ご近所野菜コーナー」があって、殆どが「慣行農法」の中にほんのごく僅か「有機」「オーガニック」の野菜がある程度です。
ちなみに僕もスーパーからのオファーはずいぶん昔からありましたが丁重にお断りしています。これもまた長くなるので割愛(笑)
そういえば先日、割と近いエリア(と言っても車で20分くらい)で長年「オーガニック」農家としてやってきている先輩でベルギー人のヨアン・マースさん夫妻がハウスで採れた葉物野菜をドッサリ持ってきて遊びに来てくれた。スーパーに納品に行った帰りに(笑)
*その葉物野菜とウチの越冬野菜で、お・も・て・な・し。ヨアンさんはベジタリアン。
古くからの知り合いなんだけど、年に1.2回しか会わない。毎回お互いの栽培方法や堆肥作りなどを伝授・交換したり。欧州での「オーガニック」事情なども聴けるので、日本との差異について、とても考えさせられたりもします。
ちなみに日本での「有機農業」(有機JASの認証を得ている)の耕作面積は、全体の0.2%程度と言われてます。ウチは有機JASの認証は取っていません。これに関してもまた長くなるので割愛します(笑)
いずれにしても欧州、先進国などに比べると「ウソでしょ?」って言うくらいに耕作面積も流通している数も少ないのです。
ちょっと調べてみたら、有機農業と給食の連携を実現したフランスの法律(エガリム法)というのが2018年に制定されていて、学校給食、老人ホーム、共同食堂に適用される法律で、食材の20%をオーガニックに、50%を高品質で持続可能な食材にしていくこと。その他にもプラスチック製品を使わない、廃棄物を少なくするなどが盛り込まれているみたいです。フランスでは、2027年から学校給食を100%「オーガニック」に移行することが既に議会で決議されている。
ちなみに、日本の学校給食で出されている野菜を作っている農家を知っていますが、「オマエ、そんだけ農薬散布して化学肥料漬けの野菜、それ自分で食う訳?」と言う僕の質問に対し、「食う訳ないじゃん」って。
何故これほどまでに日本で「有機農産物」が浸透しないのか?欧州との差は一体何なのか?僕が考える理由がいくつかあります。
その1:「国産信奉」の蔓延、「国産」=「安全」、「中国産」=「危険」などに見て取れる安易な切り口と「まやかし」の浸透。
その2:農薬、化学肥料に対する危険性、産業構造、政治との利権構造に対する無知。
その3:「有機」のイメージは良いが、値段が高いというコスパ重視の個人的な理由。
その4:実際に「有機農業」をやるとなると、収穫量は「慣行農法」の約半分。手間暇は約4倍。販路も自分で開拓。それでも価格は「慣行農法」の1.5倍くらいに抑えないと売れない。つまり、よほどの志と覚悟がないと「やってられない」。
その5:ユーザーの購入に関する動機の違い。ザックリ言うと、日本=自己の健康のため、欧州=環境、持続可能な社会のためという基本的なマインド、視座、動機の違い。
その6:
その7:
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まだまだありますが、長くなるのでここでも割愛します(笑)
上記に挙げたそれぞれの項目に関しても、それぞれ私見があるのですが、さらに長くなるのでこれも割愛します(笑)
その5に関してだけ少し言及しておこうかな。
日本=自己の健康のためって、全然悪くはない動機だとは思うし、事実、病気などをきっかけにこれまで食生活を見直したり、ウチのお客さんにもそういうことがきっかけでという人が結構いる。個人的な事情が身に降りかからない限りマインドチェンジ出来ないって言うのは、別に「有機」や「オーガニック」の野菜に限ったことではないけど。
中には「ここの野菜食べたら病気治りますか?」って言う人もいたりします。僕はハッキリとこういいます。
「薬でも痛み止めでもないので、治るかどうかは長年続けてみなければ分かりませんし、病気が治るというのは長年続けて行くことによってもたらされるギフトみたいなもので、長く続けることで、もしかしたら体質が変わることにより病気が治る、或いは改善するかもしれませんね。僕が自分の野菜を食べ続けて病気もせずに100歳まで生きるかもしれませんし、或いは明日ガンになるかもしれません」と。
こういうことを言っちゃうと、次から来なくなっちゃうんだけど(笑)
欧州=環境、持続可能な社会のためという基本的なマインド、視座、動機って、他者や全体を想うことで自分の健康も巡り巡ってギフトとしてもたらされる、担保されるという考え方。自分のことが第一義的ではなく、農家へのリスペクトや全体や次世代のことを考えながら有機農産物を進めていく欧州の考え方は、実に人々への眼差しがあっていいなぁーと思う。
方や日本ね。
こんだけ経済がひっ迫して懐事情も冷え込んでいる中で、欧州のような眼差しを持つことはかなり難しいだろうなーと思う。これは野菜に限ったことじゃなく。志の向く方向の問題。
「エシカル」とか「食品ロス」とか「持続可能」とか、その言葉を実践してくって、自分だけいいとこ取り(自己の健康も含めて)で得した気分でではどうにもならんと思いまする。そういうマインドは、やがて巡り巡って自分、又は子供や孫の世代に多大なるツケとして回って来るんだろうと。
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