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直売所の大掃除。写真ないけど結構な重労働なんですよ。


今シーズンの直売所のOPENを来週にしようか、次週にしようかお悩み中ではありますが、近々アナウンスいたしますね。


さて、7/10のライブはいつも僕らがお世話になっている「喫茶 想苑」、今年で開店65周年です。


なぜそこをホームグランドさせていただいたのかと言うと、僕の幼少の頃の記憶に遡ります。


たぶん、小学校の1,2年生くらいのことだと思うんだけど、ママに連れて行ってもらった遠い記憶が原点。


もうすぐ82歳のママは結婚前、とにかく毎日この「想苑」に通っていたそうだ。

前にもここで書いたかもしれないけど、若い頃のママ、相当ぶっ飛んでいた模様。

(今もですけど笑)


何がぶっ飛んでるって、雨の日は敢えて傘をささない。どうして?って聞いたら「それがかっこいいと思っていたから」。

基本、靴は履かずに裸足で画板を脇に抱えて歩く。どうして?って聞いたら「それがかっこいいと思っていたから」。ただし、画板はダミーで絵は描かない、てか描けない(笑)


女学校卒業後は洋裁学校に通い、「想苑」に入り浸りjazzと黒人音楽に傾倒、映画館で洋画に明け暮れる日々だったそう。

今も「ブリジット・バルドーが大好き」とか言ってる。

今では僕のCDを漁りまくって、ヴァン・モリソン、グレン・ハンサード、The war on drugsがサイコーにカッコいいと言って毎日爆音で聴いている。ブルース・スプリングスティーンは顔は好きだけど、音楽はイマイチとか言ってる(笑)


2008年。

「なんか、実力ある本物のミュージシャンさぁ、結構函館スルーしてんじゃん、何とかしようぜ」と言って、友人の「木下酒店」店主と動き出したのだ。

で、会場をどうするか?

僕の中では「ジャンル」で括るのではなく、圧倒的に「音楽の場所」であることが絶対条件だった。何故って、そのライブのキャストは「山口 洋&RIKUO」というサイコーの化学反応と巌流島の決戦ともいうべき「緊張としなやかさ」を縦横無尽に音で表現できるサイコーのキャストだから。それに相応しい圧倒的に「音楽の場所」がどうしても必要だったのだ。

演奏できれば場所はどこでもいい、ということにはならない。


ジャンルは違えど、「想苑しかないな」と僕の遠い記憶がそう言ったのかもしれない。


そのライブの話を打診、打ち明けるまで僕は3回ほど足を運んだ。1回目は偵察と称して、そ知らぬふりして、ただの客のふり(笑)

2回目は打診しようと思ったけど話を切り出す勇気がなく撤退(汗)

3回目にして、用意したアーティストの資料を持ってようやく意を決して打診(笑&汗)


今でこそお互いフランクに冗談を交えて話せるようになったマスターとチャーミングなママさんだけど、あの時の緊張は今でも鮮明に覚えている。


今回、7年ぶりのライブ企画で通算50回目。そのうち、33回は「想苑」でやらさせていただいた。それはそれはミラクルな夜を幾度となく。

函館はもちろん、全国的に見ても相当老舗で歴史のあるJAZZ喫茶。僕らの企画する音楽とは趣を異にするけど、マスターもママさんも懐が広く、僕らもそれに甘えないように毎回全力。


今日、高校時代を函館で過ごした「辻 仁成」の日記を見たら、偶然にもその「想苑」ことが記されていてビックリ。是非覗いてみて下さいね。「想苑」ってそういう場所なんです。


高校卒業後、上京して最もライブを観たバンドは彼が率いる「ECHOES」と今回企画させたいただく山口 洋(HEATWAVE)だった。


ママさんの若かりし青春時代。

僕の子供の頃の記憶。

20代前半までもっとも多く足を運んだ「ECHOES」辻 仁成と「想苑」の物語。

何度も何度も懲りずに「想苑」でやらさせていただいたライブ企画。その65周年。


何だかね、色んな点と線が長い年月を経て一本の糸として紡がれているようで不思議と言えば不思議。

物語を紡ぐって、なんだろう、ん~、、、。



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